環境省が三陸の復興のために整備検討を進めている「みちのく潮風トレイル」は、青森県八戸市から福島県相馬市までをつなぐ約700kmの長距離自然歩道である。平成27年度末までに順次開通予定で、第一次(25年度秋)として八戸市から久慈市区間、第二次として、普代村から宮古市、釜石市から大船渡市、新地町から相馬市の区間の開通を予定している。
業務では、このうち青森県八戸市から岩手県久慈市区間、釜石市から大船渡市区間の路線検討を行うため、自治体ごとに地元関係者を集めたワークショップを実施し、講師による先進事例の紹介や、候補路線案の検討やトレイルを歩く人のサポート方法やしくみについて議論を行った。確定した候補路線については、管理者一覧表及び管理区分を示した地図を作成するとともに、現地調査で得られた資源や課題箇所の情報をGISデータとして整理した。
環境省が三陸の復興のために進めている「グリーン復興プロジェクト」の一つ「東北海岸トレイル(現・みちのく潮風トレイル)」は、青森県八戸市から福島県相馬市までをつなぐおよそ700kmの遊歩道。本業務では、このトレイル構想についての地元の方との意見交換や現地調査、路線候補の検討を実施。また、トレイルや地域のことをより多くの人に知ってもらうため、トレイルをモニターに歩いてもらい、現地で体験したことを日記にしてウェブサイトから発信した。
みちのく潮風トレイルHP:http://www.tohoku-trail.go.jp/
東日本大震災によって被害を受けた東北地方太平洋側沿岸には、陸中海岸国立公園、気仙沼県立自然公園等など優れた自然景観地や生物多様性の豊かな場所が数多くみられる。本業務は、専門家へのヒアリングを行うなどして、固有の自然に支えられて成立していた三陸地域の暮らしを再生し後世に伝える、本来の復興のあり方について検討したもの。また、この検討を踏まえて策定された「三陸復興国立公園の創設を核としたグリーン復興のビジョン」を普及させるためのパンフレットの作成を行った。