福島県西部に位置する越後三山只見国定公園及び只見柳津県立自然公園は、阿賀川と只見川沿いの豊かな水環境と原生的なブナ林が広がる自然環境を有する地域である。福島県では、環境省と共同で策定した「ふくしまグリーン復興構想」に基づく取組の一つとして、両公園の一体的な保護と利用の強化を図るため、只見柳津県立自然公園を越後三山只見国定公園に編入し、区域拡張等も併せて行い新たな国定公園を誕生させた。本業務では、この新たな国定公園の管理運営計画が総合型協議会によって作成されることになったことに伴い、そのサポートを行った。
福島県が進めている「ふくしまグリーン復興構想」の取り組みの一つである、自然公園を中心とした県内周遊の為の仕組みづくりの一環として、会津地域にてトレイルコースの設定及び管理運営体制の構築支援を行った。具体的には令和2年度業務に続く形で、現地調査やヒアリング等のプロセスを経て関係市町村や住民との合意形成を図り、「磐梯・猪苗代エリア」にて北塩原村ルート、猪苗代町ルート、また「只見柳津エリア」にて柳津町ルート、金山町ルートを新たに設定し、マップを作成。またトレイルの安全かつ適正な利用を継続的に推進するため、検討会及びアンケート調査等にて、関係者と管理運営体制構築について検討し、管理運営計画(案)を作成した。
奄美の世界自然遺産登録に向けては,奄美の「顕著で普遍的な価値」の完全な形での保護に加え、保全と利用を通じた地域の社会,経済,環境の持続可能性の確保も求められている。当業務では、保全・活用のための検討会・部会の運営支援及び「世界自然遺産 奄美トレイル」の設定とその管理運営体制づくりに取り組んできた。本年度は、約520kmに及ぶ奄美トレイルが全線開通に至ったことから、関係全市町村の参加によるトレイル紹介映像の制作、トレイルモニターによる全線踏破など記念プロジェクトの企画・実施を進めつつ、管理運営方針(案)の作成を行った。
平成23年3月に発生した東日本大震災の影響により、福島県内の自然公園利用者は急激に落ち込み、震災前の7割に満たない中で、自然環境の素晴らしさをより多くの人々が実感し、次世代に引き継ぐために、環境省と福島県は「ふくしまグリーン復興構想」をとりまとめた。本業務は、構想の実現に向けて地域振興の絵姿を描くことを目的とし、4社の共同事業により様々な業務を分担・協働しながら実施した。当社は主に、会津地域の自然公園内及び周辺における「会津トレイル」の検討とルート設定を担当し、①3地域・約140㎞にわたる道の調査や評価、②地元意見交換会や協議会の開催による合意形成、③モニターツアー実施を通じた利用促進の検討、④トレイル台帳とトレイルマップの作成を行うとともに、これらを踏まえ管理運営計画案を作成した。
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奄美群島の世界自然遺産登録とそれによる持続的観光の推進を目指し、前年度に引き続いて、①世界自然遺産 奄美トレイルの推進(住民参加によるルート設定、管理運営体制づくりの検討)、②平成30年度選定済みルートにおける開通イベントの企画・実施、③保全活用のための有識者や地元行政、活動団体等による検討会・部会の開催等に取り組んだ。中でも、2/11に開催された天城町の開通式での予想以上の来場者数やガイド付きウオークの高評価は、今後の奄美トレイルの活発な利活用の可能性を垣間見せるものとなった。
奄美の世界自然遺産の早期登録とそれによる持続的観光の推進を目指し、前年度に引き続いて、世界自然遺産 奄美トレイルの推進(住民参加によるルート設定、管理運営体制づくりの検討)、ハワイ州との交流会、利用促進キャンペーンの企画・実施、保全活用のための有識者や地元行政、活動団体等による検討会・部会の開催等に取り組んだ。中でも、島嶼部におけるトレイルの先進地域であるハワイ州からトレイルの専門家を招いての講演会の開催や、世界遺産候補地に近接する奄美市住用地区で地元のNPOや役場とともに取り組んだスタンプラリーの試行事業などは、全線開通後のトレイルの活発な利活用の可能性を垣間見せるものとなった。